乾燥した土

乾燥する北京

北京で暮らすとわかりますが、大陸性の気候のため。年間通じて降水量が少なく、大変乾燥しています。夏場はまだよいですが、冬になると各部屋に備えられた「暖器(nuanqi)」というスチーム式の暖房がはいります。スチーム式といっても、管の中をスチームが通るだけで、スチームサウナのようになるわけではありません。これが、全室に備えられているので中国の北京などの冬の寒さが厳しい地域でも、室内は暖かいのですが、実は、この暖房器具のため、余計に冬は室内の乾燥が激しくなるのです。 さて、どのぐらい乾燥が強いかというと、洗濯物をすると、2時間もしないうちに綺麗に乾燥してくれます。また洗い物をした後、タオルで拭かなくても、自然に乾燥します。(そのためかどうかはわかりませんが、あまり中国の家庭で洗い物をタオルで拭くという習慣はないような気がします。洗ったものをそのまま食器棚にしまってしまうおうちもあります。) とにかく洗濯物や洗い物はすぐ乾くのは本当に便利なのですが、大変なのはお肌の乾燥対策でした。

皮膚から白い粉が

北京にわたしが留学決まった時、上海の友人はすごく心配してくれました。「北京に行くと、お肌カサカサになって、おばあさんになっちゃうわよ。。。。」わたしの友人はいわゆる上海美女で、何よりも心配してくれたのが、わたしの美容のことでした。

さて、北京の留学生活がはじまり、はじめは気が付かなかったものの、冬になるにつれ乾燥がかなり気になってきました。わたしはもともと肌が強い方ではなかったので、毎日ボディークリームとかぬって保湿に気をつけていたのですが、だんだん、かゆみが増してきて、夜も寝られなくなってしまったのです。そして、とうとう、全身粉のように皮膚から白い粉が落ちるようになってしまいました。特に黒い服を着ていた時などは、服の内側が白くなるほどでした。 さすがにこれ以上放置しておくわけにはいかないと、病院に行くことにしました。

シャワーの浴びすぎ注意

さて、病院に行って、乾燥した肌をみせると、まず聞かれたのがお風呂の習慣でした。

医者「毎日シャワー浴びてるの?」
わたし「はい。浴びてます。」
医者「石鹸で洗ってる?」
わたし「はい。洗ってますけど。。」
そして言われました。
医者「お風呂は入らないでください。シャワーも毎日あびてはいけません。石鹸も使わないで。日本人は毎日シャワー浴びたり、お風呂入ったりするから、そうなるんですよ!」

当時、わたしが住んでいた家には、風呂釜はなく、いわゆる、トイレの横にシャワーがあるだけのアパートでした。しかも、タンクに入ったお湯分しかお湯がでないつくりになっており、温めてあったお湯がなくなると、水になるという仕組みで、せいぜい5分のシャワータイムでした。それでも、毎日寝る前にシャワーは浴びていました。しかしその習慣が、ダメだったようなのです。保湿する以前の問題で、シャワーを浴びるな、石鹸で洗うなと注意されました。

結局、すべて実践するのは日本人のわたしは辛くて、毎日のシャワーははめられませんでしたが、石鹸で洗うのは1日おきにしました。しかもタオルでごしごし洗うのはやめて、手で泡立てた石鹸で洗うというものに変えました。ちなみにそれだけで、ずいぶん乾燥は改善されたのです。

シャワーは2-3日に1回

なんどか、わたしは中国人の友人宅や知人宅に泊まらせてもらった経験がありますが、特に北方のお宅では、シャワーを浴びる回数が少なく、驚いた経験があります。3日おきに1回ぐらいでしょうか。洗い桶にお湯をくれるので顔を洗うぐらいでした。(結構これが苦痛でしたが。。。)3日1度ぐらい外の「洗浴」というお風呂屋さん(シャワー屋さん)にシャワーを浴びにいく家もありました。

節水の意味合いもあると思います。しかし、毎日シャワーを浴びることは、乾燥した地域では肌にとって決してよくないということもわかりました。しかも、乾燥していて寒いので2ー3日シャワーを浴びなくても、あまり匂いません。人間の体と環境は不思議なバランスで成り立っているのだなっと気づく出来事でした。

乾燥した地域では、水は大変貴重です。特に北京をはじめ、中国の内陸部では今も深刻な水不足に悩まされています。北京では都市生活の浸透に伴って、毎日シャワーを浴びたり、洗濯をしたり1人あたり使う水の量が増えてきました。このことも水不足の原因になっているといわれています。

日本は世界でまれに見る水が豊富な国です。そのためお風呂やシャワーを毎日浴びますし、あまり水に対して意識する必要はありません。しかし、中国は違います。水は貴重なのです。田舎や農村にいけばそれはもっと顕著でしょう。 綺麗な水があるとも限りません。雨水をためて使っている農家も見たことがあります。

北京の乾燥の恐ろしさを知るとともに、水のありがたさを知ることのできる出来事でした。
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